アクセス解析で「チプカシ バンド交換」で検索してこのブログにたどり着く人がチラホラ見受けられるので、たまには役に立ちそうなコトでも書いてみます。
本当に役に立つかどうかは知らんけどw
バンド交換、というより、バンドのはずし方、ですね。
前提
まず、「ラグ、ラグ幅」という言葉を知っておいてください。 Googleで検索
ど-やってバンドはずすの?
さて。
チプカシのバンド交換をしようと思った人の半数くらいは、ど-やってバンドはずすの?と不思議に思うかもしれませんなぁ。
F91、F105、F84なんかの場合は特に。
一般的には、腕時計のバンドって「バネ棒」と呼ばれる部品で本体と接続されていて、このバネ棒の扱い方(はずし方・取り付け方)は、いろいろなサイトで解説されています。
お勧めはここかな。
[BAMBI] 時計バンドの交換方法
時計バンドのメーカーさんですね。私もお世話になってますw
バネ棒のはずし方・取り付け方がわかったところで、ハイ、この記事は終了! 解散!
……ではなくてw
バネ棒じゃないじゃん!
さて、チプカシですが。
なんと、先に挙げたF105などの有名モデルのいくつかは、このバネ棒ではない部品でベルトと本体が接続されてます。
なんでじゃ?!
なんでだろう。コスト削減のためですかねぇ。
次の写真を見てください。
左のと中央のは同じ構造で、いわゆる「バネ棒」です。
中央が、もっとも一般的なバネ棒。両端にギザギザがついてます。A158から取り出しました。
左が、外から突いて(押し込んで)縮めるタイプのバネ棒。A168から。
バネ棒は両端の「ラグに差し込まれる部品」が2つと、パイプ状の本体、その中にはバネ。合計4つの部品で構成されています(←おそらくw)。
内部のバネの伸びようとする力に逆らって、先端のラグに差し込まれる部品を本体パイプの中に押し込め、全体の長さが縮むことによって、腕時計のラグとラグのあいだに滑り込ませることができます。
右が、問題の「棒」。F105から取り出しました。名前がわからないのでひとまず「ギザ棒」とでも呼びましょうかね。先端のギザが重要だから。
F91やF84もこのタイプ。
見てわかるとおり、バネ棒に比べてギザ棒は構造が単純。単なる棒の片側にギザギザがついてるだけ。
構造は単純なんだけど……。
棒の片方の先にギザギザがついてて、このギザギザを無理矢理、本体の片方のラグに打ち込むわけです。
つまり、いったんこのギザ棒を打ち込むと、本体から取り外すのは至難のワザ。なんせギザギザが本体に硬く食い込んでるからね。
硬く突き刺さっているギザ棒
さて、ギザ棒のはずし方。
片方の穴から、先端の細い道具で力を加えることで、もう片方の穴からギザ棒を抜き取る(押し出されて抜ける)というはずし方をします。
F105だとバンドの裏側に矢印が書かれていて、方向がわかりやすい。でもこの方向って、最初は悩むよね。矢印は取り外す際の抜ける方向なのか、設置する際の差し込む方向なのか…。私はずいぶん悩んだw
しかも、F84だと矢印すら描かれていないwww
※ 2chで同じ悩みを持った人たちの会話を見て、その中に答えがあったので助かりました。
>秒のほうから時間の方向へ押し出す
……だそうです。わかりやすいね~。
とはいえ、方向がわかっても、このギザギザの食い込みに打ち克つには相当なチカラが必要です。なんせ細い部品に力を加えるんだから、先端の細いモノでぎゅ~~~~~っと力を加えなけりゃならず、しかも初めてのときはチカラ加減というか限度がわからないから、かなり不安になります。
「あれ~?こんだけチカラ加えても抜けないぞ。う~ん、俺はなにか間違ってるんじゃないだろか、方向正しいのかなぁ。それともあのブログの情報が間違ってるんか???」とかwww
(わしゃ知らんがな。自己責任でやってくれw ただ、怪我には注意してくれ。)
いや、実際のところ、かなりの力が必要で、抜けた瞬間に腕時計本体を抑えていた手のひらに刺さりますww
ぐい~~~~ズボッ!(グサッ!)て感じw
そんなわけで、大きめの消しゴムを台座にして、抜けたギザ棒が消しゴムに突き刺さるようにします。これなら比較的、安全w
取り付けるときは、はずす時の逆をやります。片側のラグの穴から差し込んで、先端のギザギザ部分が対岸のラグに到達したところで、何か硬いもので押し込んでやります。
たぶん、この抜き差しを何度も繰り返すと、ラグの小さい穴がギザギザで削られて、スポスポ抜け落ちやすくなっちゃうんじゃないかなぁ、と思うのですが、いかがなもんじゃろか。
たぶん、CASIOさんも、こんな安い腕時計のバンドをいろいろ取っ替えひっ替えしたいという需要はあんまり無いだろう、と思ってるんでしょうねぇ。
ギザ棒とはお別れするのが吉
んなわけで。ギザ棒タイプの時計からギザ棒をはずしたら、バンド交換のついでに「ギザ棒ではなくてバネ棒に交換する」のがお勧め。Amazonで2本で210円とかで売っています。
ただしバネ棒を扱う専用工具「バネ棒はずし」は安くても400円とか500円とかしますけど。まぁこういう工具はひとつ持ってるのが良いよね。
極小のマイナスドライバーで代用しようとする人もいるけど、手馴れた本職の人ならともかく、初心者はやめたほうがいいんじゃないスかね。時計本体を傷つけるか、イライラ作業しながら誤って指先に怪我をするか、リスクは大きいと思います。
あ、ちなみに、バネ棒には「ラグ幅」と「直径」の組み合わせでいろいろな種類があるので、注意が必要です。
ラグ幅に関しては、お手持ちの時計のラグとラグのあいだを測ればいいです。物差しとかで。
バネ棒の直径は、これは悩むよねw 1.6ミリが多数派みたいだけど、ギザ棒の代替部品として選ぶなら1.3ミリかな。
サードパーティの激安ラバーベルトを買ったら、1.6ミリのバネ棒がきつくて入らず、1.3ミリのバネ棒が入った!やった!嬉しい!という経験があったので。
でも、ギザ棒タイプのチプカシの穴からは、直径1.3ミリのバネ棒は抜け落ちてきてしまうようなので、やっぱ、直径1.6ミリかなぁ。
太けりゃ通らないベルトがあるし、細けりゃ抜け落ちちゃうし……。
まぁ、そんな高価なもんでもないので、幾種類か買ってストックしておくのがいいのかも……。
バネ棒 直径(Φ)1.6mm 長さ18mm
バネ棒 直径(Φ)1.3mm 長さ18mm
それと、ギザ棒をバネ棒に交換した場合、F91、F105、F84なんかを見てわかると思うけど、ベルトのバネ棒を差し込む穴の付近に、バネ棒外しを差し込むための切り欠きがないから、先にお勧めしたサイトで「I型ベルト交換方法」と説明されてた「ラグの外側の穴から突いてバネ棒を縮めてはずす」という運用になるかと思います。
サードパーティの激安ラバーバンドの中にもこの手のものが売られていて、買う際にはわからなかったりしますが。
まとめ
そんなこんなで、チプカシのバンド交換(解説編)でした。
多少は誰かの役に立つ記事になったのだろうかw
まぁ、最後に言いたいのは、「力をこめて小さいもの扱うときは、マジで怪我に注意してくださいよ!」ということですかね。
んじゃアディオス!